===ここから第3章です=====
==第2章は読みおわりましたか?===




第3章「真夜中の妖精」


熊に怯えながら支笏湖通横のサイクリングロードをゆっくり走ってるワラガイ御一行様
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いよいよ支笏湖間近かという所でT字路にぶつかり、道に迷っていた。

店長「こっちでいいはずなんですけど、どうですかね?」

荒武さん「う~ん、こっちみたいだよ」

店長「う~~ん・・・」

小学生でもスマートフォンを持つ時代において、まだ携帯電話の店長。画面を指でいじっても動くの表面の皮脂のみ。
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メンバー達と相談しつつ「こっちだ!」と進むも、コースとしては間違いないのだが支笏湖での昼食する休憩場所としては、全く逆の場所。

店長「ああ~、こっち来ちゃうと、きのこ王国まで店ないはずです。このあと30kmくらいかな~。どうします?進みます?」

菊地さん「腹減ったよ~。このまま30km突入は危険じゃない」

伊藤さん「迷ったら一度初心に帰り予定通りの道筋を通ろう」

ということで、
もと来た道を戻りつつ4km先にある支笏湖ビジターセンター付近の食事処へ。

途中から霧雨になってきたが、誰も気付かない振りしつつ支笏湖ビジターセンターに到着
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店長「・・・不味いです。熊に怖くてゆっくり走ってたのと、道に迷ったので予定時間から大きく遅れてます」

杉岡さん「寒いから暖かいラーメンとか食いたいよ~」

伊藤さん「ヒメマス料理くえなそう?」

店長「きのこ王国での休憩を捨てるなら、ギリギリいけるかも。ちなみに予定より40分遅れてます。本当なら10分前にここを出発してるんです」

メンバー「ええええ~っ」

店長「ここは心を鬼にして軽食にしましょう。ここでの休憩時間は13分です。急いで食べてぇ~~」

朝飯が6時30分にモーニングセットを食べただけなので、現在12時30分では空腹はしょうがない。

目の前の店でホタテやトウモロコシを焼いてるので、ここに決定!
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とにかく炭水化物を取ってエネルギーを蓄えないと残り4時間20分で残り60kmを走れない。しかもこれから20km間はずっと登りだし。

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北海道での初飯は、チーズイモモチ、焼きとうもろこし。
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あなどることなかれ!このチーズいももちの美味い事。これ一つでヒメマスを凌駕する。

歯に挟まった焼きトウモロコシも道中の良い時間つぶしにもなる。
と、全てを前向きにとらえつつも

店長「よしっ、13分たちました。行きますよ~。うわっ、霧雨から小雨に変わった。」

荒武さん「俺はカッパ買ってきたよ」

店長「雨なんて今だけですよ^^ だって天気予報では曇り晴れだったんだから!!雨降るわけない。降るわけないじゃないか!!」

などとしてても、
さすがに12人が一斉に準備整うわけも無く、13分での出発予定が25分経過してしまう。

≪残り4時間10分か・・・厳しいかもな≫

店長「平坦などは若干飛ばしていきましょう~。しゅっぱ~つ」

メンバー「お~~!」

支笏湖ビジターセンターでの小雨もあっという間にやんだのだが、
支笏湖南側の道(支笏国道)は道が悪くぼっこぼこ。
さらにトレーラーやダンプという大型自動車の多いこと多いこと。

さらにさらに、そのトレーラーやダンプを追い越す軽自動車、とにかく飛ばしまくる車達。

店長「怖いよ~。北海道怖いよぉ~。なんで北海道人はこんなに車をとばすんだよ~」

伊藤さん「店長~、後ろの人かなり離れたよ。」

店長「了解っす。そろそろ最初のトンネルになるのでその手前で止まりましょう」

荒武さん「あいよっ」

と、するも北海道レベルのそろそろという距離は本州の5倍はあるようで、店長の脳内では残り2kmかと思ってたのに走れど走れどトンネルが現れない。
結局10km近くも後ろの人を待つことなく走行して停車。
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5分も休憩してると、飯土井さん、大垣先生、半杭さんと到着する。

飯土井さん「誰も待っててくれなかったよ。」

伊藤さん「俺は店長に言ったんだよ。でも待たね~んだもん」


なんてやりとも可愛いもの。
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すぐにやってきた2つ目のトンネル。
迂回路もなく歩道も無い。しかも暗い。さらに交通量が多いまま。

店長「ここが要注意ポイントです。車が来ると反響音聞こえるから自転車から降りてトンネルの端っこに逃げてもいいですし、超全力で駆け抜けてもいいだろうし」

などと対策を話ししながら1人ずつトンネルに突入する。2人くらいなら大丈夫かもしれないが、トンネルで3人の列は厳しいとの判断。

次から次へとやってくる車にドキドキしながらワラガイ最後尾を待ってるも、ぜんぜん追いついてこない。
前回の休憩からそんなに距離が無いはずなのにな・・・としてると山川さんがパンクしたとの連絡がくる。プロの技術で数秒で直していざ、トンネルへ。
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前方からの車なのか後方からの車なのかわからないが、車がトンネルに入ると反響音が迫ってくる。
テールライトを3つ装着して進んでいるが後方から来る車は避けてくれるのだろうか。

300mくらいのトンネルであるのにも関わらず、本気の涙が溢れてくる。

店長「なんとか皆さん無事ですね。この後に1.5kmのトンネルあるんです。」

メンバー「ええぇぇ、今みたいなやつあるの!?」

店長「北海道のサイクリストはここを普通に通ってるらしいんです。とりあえず行きましょう!」

トンネルの恐怖に比べれば6%の坂など屁でもなく、白い霧の間から目にする北海道の絶景を見下ろしながら進み続ける。
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店長「ここからが1.5kmのトンネルです。出口まで登り区間ですが、トンネル出れば後は下りだから頑張りましょう!怖ければトンネル端の段差を登って歩くしか・・・」

メンバー達が1人づつ車が少なくなる瞬間を見計らって突入していく。
頂上付近のトンネルなので息が白くなるくらい寒い。
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最後尾となる大垣先生と店長。二人して車が来ると段差を歩き、車が来ない瞬間に自転車に乗って距離をかせぐ戦法で無事に1.5kmのトンネルを攻略する。
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最後のトンネルを通過したメンバー達は満面の笑み。

高橋さん「もうトンネルないんですもんね」

半杭さん「明日はここのトンネル通らないんでしょ?」

登坂区間は予定よりも早いペースで登ることができていたが、トンネル攻防戦で予定よりも30分遅くなっている。

店長「きのこ王国は16時までみたいなので間に合わないですけど、自販機くらいはあるだろうから寄って行きましょう~。」

ここから、きのこ王国までは、下り区間の4kmなので、あっという間に到着。
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山頂による低気温と下りスピードで体は震えるくらい寒い。
自販機を探すべくきのこ王国入り口にいくと【営業時間:~18:00】!!!
16時と午後6時がごっちゃになってただけらしい!!
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凍える体を暖めるべく、

店長「チェックインの時間が遅くなってもいいから暖まっていきましょう」

満場一致でうなずくメンバー達。皆寒かったんだね。
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きのこ王国ではプレミアムきのこ汁、椎茸フランクフルト行者ニンニク入りを注文。
あと数時間後にホテルのバイキングが始まると言って、控えめに注文する人達もいたが、今日の今までの行程からすると今食っておかないと今後何が起きるかわからない。
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支笏湖では軽食だったので、数時間ぶりに口にする食物が美味しくておいしくて。


ここからは、ず~~~~~~っと下りのはず。
店長「グーグルマップで見た限りだと、あっという間に洞爺湖のはずです。いきましょ~」

メンバー「お~!!」

・・・・

下り続けて40分・・・

荒武さん「どれだけ下るんだろうね・・」

店長「・・・あと10kmくらいです。がんばりましょう!」

・・・20分後

伊藤さん「あと10kmと言われてから10kmすぎたけど、洞爺湖温泉まで残り15kmって標識でてるね・・」


店長「で、でもあと15kmだとすぐですねっ。ファイト~。っていうか、北海道のスケールがでかすぎて距離感がわからねぇ~っす」

それでもスピードを上げて洞爺湖温泉まで残り4kmとなってくると昭和新山や有珠山が見えてくる。
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荒武さん「そろそろ後ろ待ってた方がいいんじゃない?」

としてると、山川さん2回目のパンク連絡が入る。

さすがに時間がオーバーしてるので、5名を先発隊としてホテルに向かってもらいチェックイン手続きを依頼して、残り数名がパンク班を待つことに。
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スピードを上げてきたので疲労困憊の店長なので、今回は救助無し。〔がんばってほしい〕と念を送るだけに留める。


程なく合流を果たしホテルに到着!

ホテルでは輪行袋に入れた状態で、鍵付きの部屋で預かってくれるということで早速輪行袋作業開始。

本来の予定であれば、お風呂に入ってから御土産を見る行程であったが、すでに1時間以上も遅れている。

今回の旅の目的である【洞爺湖の木刀】を購入すべく、ホテル前の越後屋へ。
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木刀に名前を彫ってくれる
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19時30分
御土産購入を満喫しすぎて更に時間が無くなってしまい、汗だくで臭い中、夕食バイキングの時間に突入。

荒武さん「店長~、着替えたいよ~」

店長「もう無理っす。すぐに夕食の指定時間なんです。」


約1時間10分もバイキングを堪能。
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20時45分
いよいよ洞爺湖で毎日打ち上げているという花火
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21時00分
やっとお風呂の時間。風呂のあとに飯土井さん、大垣先生をゲームコーナーに誘うがUFOキャッチャーくらいしかない。
ストⅡやりたかった。ダルシムでヨガファイヤーしたかったのに><


部屋に戻り、缶ビールを1本空ける頃には瞼が自然に落ちてくる。
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まだ23時にもなってないのに。。

早々に各自の部屋に戻ってもらい消灯。
今までに無いくらい早く眠りにつく。


zzz・・・
zzz・・・zzz・・・





≪たすけて≫



まどろみの中、頭の中に何かがこだましてくる



≪やばいよ≫



夢と現実の狭間の店長『あぁ、本当に聞こえてきた。幽霊とかかよ。見ちゃうとやだなぁ・・zzz』



≪ムグゥ!≫

≪ウゥオッ!≫




夢と現実の狭間の店長『うわぁ~、ボーイズラブか、、オジサン達で絡みあってるのかよ。誰と誰だよ。気持ち悪りぃ~よ。目を開けないようにしよう・・・・zzz』


≪店長≫



夢と現実の狭間の店長『うわぁ、どうしよ、お声がかかっちまったよ。やだよ~こえ~よ~。殴るか!お客様とて容赦はせぬ。』
と覚悟を決めてると。



≪たすけて、店長≫



夢と現実の狭間の店長「・・・ん?・・・・助けて!!?」

≪ウグォッ≫

完全に目を覚まして気配を探ると、
二つ隣で寝てる飯土井さんらしき物体がノタウチまわってる。

飯土井さんらしき物体「やばいやばい。ウウウッ」

店長「飯土井さんだよね?どうしたの?攣ったの?」

飯土井さん「足が全く動かない。まずいっ、グォっ!」

すぐに電気をつけると、もんどりを打っている飯土井さんが。

妖精や幽霊ではなく、巨人からSOSが発せられていたのだ。

脚攣りは当事者は辛いのだが、はたから見るとふき出してしまう。

襖を挟んだ隣からは荒武さんと大垣先生の爆音イビキが合唱してるし、飯土井さんの苦しいウナリ声が部屋中をこだましているのだから笑うしかない。

爆笑しながらふと時計に目をやると深夜1時10分。

店長「・・・ふぅ、時間が時間だからコンビニで湿布でも買ってくるから」

これまでの慌しさと違って世の中が寝静まってる深夜1時に買い物にでるなど10年以上ぶりのことで心がざわつく。

残念なことにセブンイレブンでは湿布や塗るサロンパス系のものは販売していないので、ミネラル系のゼリー飲料、イオンウォーター、アリナミンVスーパーなどを購入してもどる。
帰り際にホテルの受付に御願いすると、快く湿布をいただくことができ部屋に戻る。

戻る頃には足攣りも落ち着いてたらしいが、湿布をはり(店長は雄に触りたくないので自分で張ってもらう)ミネラルを十分にとってもらって睡眠再開。

1時55分 こうして店長の初日が終わるのであった。




つづく。


10年前。自転車屋を始める前には想像してなかった日々。
東日本大震災など色んな事があった。出会いも別れもあった。
その10年の苦労が一瞬で報われることが起きようとは!
次章「シコツコオシャマンベ」をお楽しみに!


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