===ここから最終章です=====
==第4章は読みおわりましたか?===
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15周年記念サイクリング ~最終章~
早朝03時10分
ざぱぁーーーー、ざぱぁーーーー
嫌だ。聞きたくない。やだよ~~
枕元のスマホで雨雲レーダーを見てみる。
ちょうどこの辺り一帯に強めの雨雲が発生している。
やはり、この音は土砂降りの雨の音だ。
布団を頭までかぶり聞かなかった事にして再度眠りにつく。
05時00分
なんとか寝れたようだ。
外からは雨の音がしないし、雨雲レーダーで見ても3時に見たような濃い雨雲はない。
若松さんと村上さんは、夜中からイビキかいてるし
よしっ、散歩してこよう。

路面は雨が降った後が見て取れるが、空は明るい曇り模様なので期待できそう。
と強がってはみても雨なんだろうなぁ~と思いつつ自販機でコーヒーを買って
みなと荘の裏手に回り海を眺める。
今、俺がかめはめ波を放つことができれば、あたり一面の雲は無くなって晴天が現れるのだろうか。
と思いながら1回だけ、かめはめ波を放ってみる。
少しだけ出たが、まだ雲までは届かない。
するとみなと荘の2階の部屋から菊地さんが声をかけてくる
菊地さん「店長何やってんの?」
店長「えっ、ああ、散歩です。菊地さんも散歩しませんか?」
菊地さん「いいですね」
あぶね~あぶね~、俺のかめはめ波を見られるところだった。
今日の天気の話をしながら少しだけブラブラしてオジサン達に嫌がらせの寝起きドッキリをしかけようということになる。






店長「おはよーございます~。寝てますね~。こりゃ~寝てます。さぁ朝だよ~起きるよ~」
というのを全部屋行ってる内に朝風呂時間の6時になる。
店長「さぁ~、今度は朝風呂時間だよ~。風呂入ったら朝飯食って、さっさと出発だ~」
みなと荘のお風呂は温泉ではないけども、体の芯まで温めておけば体は絶好調で自転車を漕ぐことができる。
高橋さん「着替えはどうしますか?ジャージに着替えて朝御飯です?」
店長「そうですね。出来るだけ早く出発したいからもう着替えちゃいましょう。」
宿の方でも、気を利かせてくれたのか若干早めに朝食を開始してくれる。
店長「お~、今日も朝から豪勢ですね!んじゃ、手を合わせてください。いただきますっ!」
メンバー「いただきます」


佐渡の最終日ということの寂しさからなのか、昨日遅くまで飲んでたの原因なのか、これからの帰路が雨確定だからなのか、全員、昨日の朝食とうってかわって言葉数も少なく目が死んでいる。
菊地さん「店長、今日も朝からよく食べるね~、生卵あげる」
店長「そりゃ~そうですよ!食える時にくわないと初日のように、みかん餅しか食べれなくなるかもしれないし。おっ、卵ありがとうございます」
佐渡の米が旨くて、なんだかんだと皆オカワリしてエネルギーは満タンになった!
お腹もいっぱいになったら今日のスケジュール確認。
店長「今日はここを出発したらZ坂、大野亀、二ツ亀を経由して帰るだけです。早めに両津港についてのんびりしましょう。それよりも雨です。」
菅野さん「ん~、私が見てる天気予報だと大丈夫そうなんだけどな」
若松さん「この後に雨雲が来るっぽいね。どうだろうね」
店長「私が見てる天気予報も多少なりとも雨は降るっぽいので最初から雨カッパ来ていきましょう。んじゃ、各自準備して入り口集合です」
そんな中、
雨カッパを持ってきてない杉岡さんと村上さんの目が曇る。
まだウィンドブレーカーがある杉岡さんは良いのだが、半袖ジャージのみの村上さんはこのままでは不味いかもしれない。
村上さん「もう行くしか無いですね・・・」
呟きの言葉と共に、静かなる村上の小宇宙(コスモ)が高まっていくのが視認できる。
小宇宙の高まりと共に、古来より佐渡に封印されていた13番目の黄金聖衣(ゴールドクロス)自らがみなと荘の台所のゴミ袋から飛び出して村上さんの元に集まりだしたのだ!!!

ペガサス幻想
作詞 竜真知子
作曲 松澤浩明、山田信夫
唄 MAKE-UP
抱きしめた 心の小宇宙
熱く燃やせ 奇跡を起こせ
傷ついたままじゃいないと
誓いあった 遥かな銀河
ペガサス幻想 そうさ夢だけは
誰も奪えない 心の翼だから
聖闘士 聖矢 少年はみんな
聖闘士 聖矢 明日の勇者OH YEAH
聖闘士 聖矢 ペガサスのように
聖闘士 聖矢 今こそ はばたけぇぇぇええええええええええ
そう佐渡に隠されてたのは、13番目【那異諭座】の聖闘衣
村上さん「ふぉぉお~店長、漲ってきました!」
店長「村上さんに導かれたんですね。神々しいですよ。これはもはや黄金聖衣を超えた神聖衣なのか!!」
みなと荘の若女将さんにお礼を告げて、外に出るとまだ雨は降っていない。
雨が降る前にどれだけ距離を稼げるかが今日の勝負の分かれ道だろう。
二ツ亀さえ超えれば後は観光スポットもなにも無い道なので、そこまで頑張ろう。
ここからは大野亀ロッジ以外には店が無いはず。
宿の前に2つ並んでいる自販機に行くも片方は修理中。
もう片方もスポーツドリンクは売り切れだ。

店長「こりゃ~、参りましたね。途中で自販機あったら立ち寄ります!んじゃ、円陣組んで気合いれてきましょう!」
店長「いくぜぇ~い、ワラガ~イ、キャッツ」
メンバー「ニャー」
店長「キャッツ」
メンバー「ニャー」
店長「キャッツ」
メンバー「にゃぁぁぁぁぁあああ」
店長「よ~し、しゅっぱつだ~。ありがと~みなと荘。ありがと~佐渡」
走り出すと雨がポツリぽつりと落ちてくるのがわかるが、初日の出発した時と同じくらい。
気温も高く雨カッパを着てるから暑くてしょうがない。
しかも少しづつ登坂区間に入って来てるから血流も回りだして体温も上昇している。
全然見当たらない自販機に不安を抱えながらもやっと自販機発見。
店長「あった~。自販機だよ~。減速だよ~。止まるよ~」
空っぽのボトルにスポーツドリンクを補充すると気持ちが楽になる。
それにしても、チラッチラッと黄金聖闘士の姿が視界に入るたびに見慣れぬ姿でドキッとする。
これは恋によるドキッではなく、恐れ・怖さによるドキッだと思う。


自販機休憩から間もなくの所でZ坂が見えて来た!

店長「Z坂だよ~。一旦止まるよ~。これがあの有名なZ坂かぁ~、細岡さんもZ坂って言ってたなぁ~」
荒武さん「あの橋の所から登ってるよな~。結構きついんじゃね~の~?」
店長「だいじょぶですって。旗巻峠くらいですから。知らんけど。よ~し行きましょうZ坂へ!」
メンバー「お~」
昨晩の日本酒会で「おっぱいダンシングというものを会得したい」という菅野さんの要望もあり、久方ぶりにオッパイダンシングを行う。
オッパイダンシングの神髄は、呼吸とリズム、そして精神。決して恥ずかしがる事なかれ。


佐渡北部に全力の「おっぱい」が響き渡っていく。
Z坂頂上に着くころには菅野さんも一人前のオッパイダンサーに成長できた。
これで今後のヒルクライムレースでは良い記録をたたき出すことが出来るだろう!
Z坂を登り切ると今度は細い道を長いつづら折りで下っていく。
そして奥に見えてくるのは巨石。
神戸先生「店長、あれが大野亀だよ。」
店長「おお~~~、すげぇぇ~」


余りのデカさに走り続けていても中々近づいてこない。
神戸先生「大きいから遠近感が麻痺するんだよ」
佐渡一番の雄大な景色に、言いようのない感動の波が押し寄せてくる。
店長「よしっ、登りましょう」

Z坂にも引けを取らない登り区間となるが、辺り一面に黄色い(カンゾウ)の花が咲き誇っており、白いワンピースを持ってこなかったことを後悔する。
きっとこの花畑の中を白いワンピース姿で走り回るのが正解だったのだろう。
でも今日のような雨の中で、ワンピース姿で走り回ったら怪奇現象でしかないか・・

トイレ休憩も兼ねて大野亀の駐車場に立ち寄ると大勢の観光客でにぎわっている。

二ツ亀と見ようと立ち寄るあたりから雨脚が強くなって来た。
予定通りにこの後は見る場所もなく両津港へ走るだけとなるのだ。
のんびり走ろう~と思っていると、ダイビングスクール近くでこの旅最初のパンクが発生するがサポートカーの到着を待って修理完了。
途中、1km近くのトンネルが片側工事中とのことで、誘導員の指示にしたがい自転車が最後尾として安全に走行させてもらえる。
ゴールまで残り15kmくらいになると雨も止んで空が明るくなってきている。
遠くの方に港らしき景色も見え始めている。
旅行の最終日は大嫌いだ。終わる時間が刻々とせまってくるのが怖く感じる
15周年イベントを本格的に考え出したので去年の9月。約半年以上も佐渡の事だけを考えていたが、それがもうすぐ終わりを告げるなんて。
思っている以上に涙が止まらなくなっている。
この旅は想定外が多かった。
刈敷田でワラガイを開業した時も初日が台風だった。あの頃の気持ちを思い出させるために神様が初心を忘れないよう雨を降らせてくれたのだと感謝する。
感極まりながら出発地点のあいぽーと佐渡を目指していたが、
店長「ごめ~~ん。道間違った」
神戸先生「店長、道間違ったて~」
うん、この感じがいいな。
12時30分(予定より10分遅れ)
そして感動のゴール! つい一昨日にこの場所を出発したというのが不思議な感覚だ。出来れば一昨日に戻りたい。


店長「ゴールです!お疲れさまでした。」
メンバー「おつかれさま~~。あ~着いた~。帰ってきちゃったよ~」
店長「そしたらこの前の駐車場の所にサポートカー行ってるはずなので輪行準備して飯にしましょう。」
ジェットフォイルの登場手続きまで、1時間30分もあるがレンタカー返却や輪行準備、昼飯となると、意外と丁度良いくらいか。
公用車やホテル送迎、レンタカー送迎限定の駐車場の為、サポートカーは早々に返却することにした。
トランク内の荷物や御土産を全て外に出して飯土井さんはガソリンスタンド経由でニッポンレンタカーへ。
店長「私もレンタカーの返却手続きに行ってくるのでゆっくり輪行袋準備しててください」
荒武さん「あいよ~。よろしくね~」
ニッポンレンタカーに向かう際中、初日にみてたワカメモナカの店も見てみるが電気がついて無いので今日も休みだろうか。
これもショウガナイ。来世で買いに来よう。



レンタカーの返却手続きも簡単に終わり元の場所に戻ると半分くらいの人達は準備完了状態だ。
店長「そしたら終わった人達は先に飯食ってきてください。僕達が準備しながら荷物番しておきますんで」
着替えやら輪行袋準備終わったあたりから、雨が降り出して来た。
荷物を2Fの休憩スペースを移動させて待ってると先飯の人達も戻ってきた。

店長「よ~し、次は僕達の番ですね!まずはビール飲みましょう!そして日本酒も」
当初の予定だと、フェリーターミナルでは無く外の食堂にするつもりだったが
移動する時間や混雑具合などがわかないので手軽にすませれる場所へ。
もう名物料理とかじゃなくて、ビールがあればいいや!



新潟港に着いた後はふるさと村でラーメンを食べる予定なので佐渡最後の飯は、全部入り蕎麦とビールに決定。
店長「くぅぅ~、うめぇぇ!!!!昼からのビールは効きますね。」
神戸先生「佐渡も終わっちゃったな~」
まだ旅の思い出を語りながら食事を堪能。
お土産屋さんも多く入ってるので、次は御土産だ。
ただあまり買い込むとジェットフォイルに持ち込むのに邪魔になりそうなので、大物はふるさと村で購入しよう。
新潟の物はほぼ全て揃ってるという噂なので別にここじゃなくても大丈夫。
それでもお土産を見て回るのは面白い。
こんな物まであるだぁ~と見ていると、いよいよお待ちかねの日本酒スタンドコーナー発見。
500円で3種類のお酒の試飲ができるというもの

そうそう僕達はこの後ジェットフォイルで新潟港へ、その後は大型バスで相馬まで移動なのでアルコール入っても問題無いのだ。




両津港のフェリーターミナルを一通り満喫したら、いよいよ登場手続きか。
13時40分
先に係員に挨拶を済ませ、新潟港の時と同じように輪行袋だけ入場口の奥に置いておくことになった。


係員「では皆様、入場は一番先となりますので14時00分頃にお並びください」
微妙に時間が空いてるので、両津港をじっくり見て回る。



思い出を掲示板に書き込んだり


帰りのジェットフォイルは3日間の疲れもあり、すぐに熟睡。
とにかく揺れないので快適この上ない。
そしてとうとう新潟港到着。
改札を出るとバスの運転手さんが待っててくれてる。
16時10分(予定通り)
バスの駐車場まで案内してもらい車載作業してふるさと村へ出発

ここで最後の問題が発生。
若松さん「ふるさと村のラーメン屋って16時00分がラストオーダーって書いてあるよ」
店長「えっ!?えぇえぇぇえええええ。じゃ、もう終わってんじゃん。佐渡でラーメン食っておくべきだった~」
そういえば営業時間は見てなくて、メニューしか見てなかった気がする。
店長「ま、まぁ、そういう事もありますよ。それでも色々お土産売ってるでしょうし。運転手さん、あとどれくらいで着きますか」
運転手「え~と、だいたい30分くらいは見てください。」
店長「えっ、30分?今が16時15分だから到着が16時45分か・・・」
まずい佐渡の行程だけしっかり調整していたが、戻ってきてからの時間割はざっくりだったかもしれない。
店長「えっと、予定だと17時30分までの滞在だったんですけど、もうちょっとだけ遅らせてもらっても良いですか?」
運転手「ええ、大丈夫ですよ」
菊地さん「でも店長、ふるさと村って17時30分に閉店って書いてあるよ」
むむむむ!
店長「よ~し、皆さん。ふるさと村に着いたら駆け足で御土産買いに行きましょう!」
後の席から またかよ~ って声が聞こえてくるが、最後までワラガイっぽくて良いじゃないか。


ここでも日本酒バーに立ち寄り、大吟醸飲み比べセットを注文。
オツマミとして出てくる カニ味噌が旨い
そんな事をしてる内に、閉店の音楽が流れて来た。
なんだかんだと忙しない感じではあったが、ふるさと村も満喫。
ただラーメンを食べたいという思いだけが残っていたので、運転手さんに磐梯山SAに立ち寄ってもらう事にした。そして念願のラーメン。
そんな事をしてる内に、閉店の音楽が流れて来た。
なんだかんだと忙しない感じではあったが、ふるさと村も満喫。
ただラーメンを食べたいという思いだけが残っていたので、運転手さんに磐梯山SAに立ち寄ってもらう事にした。そして念願のラーメン。



喜多方ラーメンとなってしまったが、それでも間違いなく旨い!
21時00分(予定通り)
予定通りのスケジュールでスポーツアリーナ相馬着。
みんな笑顔での大団円となりました。
みんな笑顔での大団円となりました。
こうしてワラガイ15周年を祝うサイクリングが無事に終わりを告げました。15年間店を営業できてるというのは嬉しい事です。ご利用いただいてる皆様には本当に感謝しかございません

ありがとうございます!
大型店とかネット購入の方が安いのはわかってても「ワラガイを使ってやるか」という皆様粋な心遣いに応えるにはママチャリ屋の技術を高めてアフターフォローを充実しつつ楽しい遊び場を準備していくことだと思ってますので更に精進してまいります。
さて、今回の冒険の舞台であった佐渡にまた行きたいか?と聞かれれば即答で「はい」となりますが、
短い人生の僕には同じ場所に立ち寄る時間がありません。ワラガイサイクリングとして立ち寄るのはこれが最後。
僕達にはまだ見ぬ景色が、峠が、待っていますよ

さぁ、次の冒険の準備を始めようじゃないか!
おしまい。
サイクリングランキング
次はいよいよ沖縄か!?
目標は2年後 2025年の5月~10月上旬あたりで計画します。
今から毎月2000円ずつ貯金を始めていてくださいね