その富士山を舞台として繰り広げられるヒルクライムレースがMt.富士ヒルクライムだ。
2025’富士ヒルクライム~プロローグ2~
2025’富士ヒルクライム~プロローグ2~
相馬市から富士吉田市まで約6時間という長距離移動となる為、気軽に行ける場所ではないから今回で本当に最後となるだろう。
今回も出来るだけ乗り合いにして運転手の交換など事故リスクを減らす方法とした。
店長+亮子ちゃん、菅野+京子さん、若松+由美子さんの家族移動と、
・渡部カー(キャラバンマイクロバス):渡部+岩崎+飯土井+熊川+但野の5名
・髙橋カー(ハイエース):髙橋+荒武+千尋+木村の4名
・途中合流の小野単独。

1週間前くらいには、各車毎に乗り合いする人達が集まって、車載確認なども完了しているので何の心配も無い。
眠くなったら運転手を交換すればいいし、時間にも余裕があるからサービスエリアで仮眠したっても問題無いのだ。
完璧だ。完璧なスケジュールで進んでいる。
5月30日(金)17時00分
相馬市を出発するのが9時間後の31日(土)AM02:00である為、早く就寝しなくてはいけない。
時間を早めて閉店作業をして持ち物の最終チェックをして夕食だ!
早く食べて、お風呂に入って19時前には就寝しないと深夜の高速道路運転で眠くならないようにしたい。
レース前で、炭水化物を解禁してるので好きなものを食べよう!ということで
餃子と御飯とブロッコリーと鶏ムネ肉を準備してもらう。
店長「うわ~美味しそう~、いよいよ出発だから栄養つけるか~!いただきま・・・」
プルルプルル
ん?電話だ。高橋さんだ。
店長「もしもし、高橋さんお疲れ様です。どうしましたか?」
高橋さん「あっ、店長?それが重大な事に気づいたんです」
ん?重大?タイヤとチューブは交換したし、全てのパーツのトルクチェックもしたから大丈夫なはずだし。
タイヤの初期不良とかか?そんなのはすぐ交換できるから大丈夫だもん
店長「何かあったんですか?」
高橋さん「皆を乗せるハイエースですが、後部座席にシートベルトついてないんです」
店長「#%‘*@U”!」
・・・・
高橋さん「高速道路でシートベルト装着しないと不味いですもんね。どうしましょ」
店長「どうしましょって。い、一旦、考えます。すぐ折り返します」
目の前にある餃子を口に運んでモグモグしてみるが、脳みそフル回転の状況では何も味を感じない。
どうすれば良いのか・・・
出発を数時間後に控えているこの状況で神は私にどんな試練を与えてくるというのか。
店長「今回は本当に駄目かも。たすけてぃ~、ワラえも~ん」
こうしてワラガイ様御一行の旅は始まる前に終わろうとしていた。
これから一体どうなるのか?がんばれ店長。泣くな店長。